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備中松山平成塵坪紀行

1859年8月2日〜8月7日
原 文
   二日 晴
   三日 晴
夕方、水車移ル、是迄
花屋ニ逗留、夜昌一郎来ル
 
2日 晴れ

3日 晴れ
夕方「水車」へ移る。本日までは民間の宿「花屋」で寝泊まりしていたが、本日より方谷先生の城下での宿泊先となる「水車」で寝泊まりすることとなった。
その夜、進昌一郎氏が来た。
  四日 晴

○「花屋より蚊屋ヲ遣ス、
損金之図り三匁」
   五日 晴
○花屋より机(ツクイ)・提燈(アントウ)を遣ス、
是ハ借り置図り、帰ル節、何そ礼」
「木綿一反遣し買けれ共、代ハ未
不払、富太郎ヲ尋」
   
4日 晴れ

それまで世話になっていた「花屋」に蚊帳を手配してもらった。料金は三匁

5日 晴れ
花屋より机と行燈を借りてきた、これはこのまま借りておいて、帰省する折りにでもなんぼか礼をすることにしよう。
木綿を一旦買ってきたのだが(注1)、代金をまだ払っていない、このことについてはまた林富太郎に聞いてみよう。

六日 終日小雨(時々晴) 雷時々鳴ル
此頃之暑、土用ニ勝と
思ル
8月6日 終日小雨 時々晴れ 時々雷が鳴った
このごろの暑さは全くかなわない、土用にも勝る暑さであると思う



   七日 晴
○「花屋よりぬかをけヲ送ル、遣ス」
乕兵衛ニ土井之書遣ス
 「帷子 壱 洗濯ニ遣
  羽織 壱 紋之手本ニ遣
    右弐品帰ル」
△進昌一郎より味噌を送

○「花屋壱分遣ス、木綿之

代、余りあれ共、追勘定、
右ハ中袋渡ス、書附ハ不取
ツリ返ル、
品ハ預置」 
進、夕飯、進ニ
8月7日 晴れ
花屋よりぬか漬けをいただいた。
用兵衛に土居の書を送る。
「かたびら(注2)一組の洗濯を頼む
羽織の一枚を紋の手本として貸していたもの、
用が済んだのでこれら二品を持って変える」

進昌一郎氏より味噌をいただく。一部を花屋に送る

新調している着物の代金だが、
代金を小袋の中に入れて渡した。書き付けはなかったが
つりは帰ってきた
品に関しては取り置きしておいてもらう。

夕飯は進氏とともにとった。






(注1)この木綿は七日にも出てくるが、どうやら継之助はこの木綿で着物(羽織?)を一着新調しようとしている。
二日後の七日に自分の家紋の見本として業者に貸していた羽織を持って帰る記述がある。
この一文は継之助の書いたオリジナルの「塵壺」の中で訂正線で消されているため、平凡社の「塵壺」ではカットされている。



(注2)夏用の麻の小袖。薩摩上布・越後上布などが用いられた。




 

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