僕の中学校2年生より前の写真は、縁がほとんど焦げて、中には泥だらけのものもある
もうずいぶん昔、25年くらい前になる

 

家が火事で全焼し、なにも残らなかった
後日消防士さんが瓦礫の中からアルバムのみを掘り出してくれた

 

次の日は寒い雪の日で、着替えのない僕は足に新聞紙を巻いて外出したことを覚えている

 

数日は学校を休んだ

 

火事のあと、3日目くらいに、仲のいい友人がクラスで使い差しの鉛筆や消しゴムを集めて届けてくれた

 

とてもありがたかったの覚えている

 

大学は神戸の学校に進学した

 

神戸はとても住みやすい町で、大阪の会社に就職した後もずっと神戸で暮らしていた。
暮らせなくなったのは16年前の阪神大震災で住んでいたマンションが半壊状態となってしまったから

 

そのときもいろいろあったけれど、何とか今生きている。

 

先日何かの本で読んだ。

 

ソフトバンクの孫さんが「人生で最も悲しい事は、何だろう」と問いかけたとき
帰ってきた答えの多くは「孤独」と「絶望」だった

 

そういえば、今まで かつて3回だけ泣いたことがある。

 

絶望の涙だった

 

そして これはいえる

 

絶望の向こうにも、かならず道がある。

大きな災害が再び起こった

 

被災者の傷は深い

 

あなたたちは悪くないんだよ

 

今 背負ってしまったものも 必ず下ろせるときがくる

 

きっと   かならず

 

無力な自分がいる  何もできない自分がいる
けれど、無力を感じてもなにも前には進まないから
自分ができることを しようと 思う