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紹介

藩政改革で絶世の偉業を為しながらも、世を避け隠逸の生活を望み、雲中の龍と称された方谷。その人間像と思想に初めて肉薄した本格的評伝。

目次

目 次 * 山田方谷 至誠惻怛の人
序にかえて 9

第 一 章 美しい遺書 15
山田方谷の生誕と六十六年前の事件 15
第 二 章 寧馨児 28
方谷生誕伝承 28  両親の家再興の熱意と、 方谷撫育の天命 35
第 三 章 述懐 38
十四歳の懐い 38  大故によって方谷は孤児となり、 学業は頓挫する 43
第 四 章 京都遊学 50
帰郷して家業と学業に勉め、 やがて士籍を与えられる 50  「斯文」 と
は何か 57  悠々と心を白雲蒼樹の間に遊ばせて 60   君知るや、 山
陽の男児意い気きに燃もゆるを 65
第 五 章 空水名月無間に相映ず 78
備中松山城 78   災いを転じて福となす 84   二千余言の長論考
「対策に擬らう」 96  明君と名臣 111
第 六 章 江戸遊学 120
爛漫たる方谷の春花  燦爛たる川面の秋月 120   佐藤一斎塾 128
私の魂は、 煙のように浮遊し 134  大塩平八郎の乱 142   帰郷 144
第 七 章 蝸牛山を出る 157
山を出でて去る 157  板倉勝静と方谷 164  元締役任命 169
板倉家はなぜ困窮に陥ったのか 176
第 八 章 山田方谷の改革 181
常器に非ず 181   より良き社会の実現 190   衰退した世を活気づ
ける 196  維新後を洞観した革命的な改革 202   城外の砦としての撫
育所 208
第 九 章 松山藩財政改革成就 215
松山藩財政改革補記、 冗費節約・新借と旧借・破債 215   改革初期と八年後の情況対比 221  撫育所 225  破債とは何か 230   徳川幕府三度の洗濯論 233
第 十 章 板倉勝静の寺社奉行就任から罷免まで 240
板倉勝静の寺社奉行就任 240   山田方谷の元締役辞職 246
藩財政逼迫は本多検地ではなく、 役人の横道にある 251
大老井伊直弼による板倉勝静の罷免 258
第十一章 方谷の長瀬移住と河井継之助の入門 263
長瀬移住 263   越後長岡藩士河井継之助の入門 270
「王陽明全集の後に書し、 河井生に贈る」 280
第十二章 方谷、 病に倒れて創業と守成をいう 289
方谷、 病に倒れる 289  創業と守成 294  鉄より重い紙袋 305
第十三章 板倉勝静の老中就任と攘夷の狂熱 313
幕府老中顧問 313   渦逆巻く鳴門の渦潮 318   方谷の霊魂観 326
御誠心の確立こそ急務 334
第十四章 人間が夢に食われる 344
老懶偏固 344  将軍徳川家茂上洛 352
第十五章 文久クーデター 363
方谷の攘夷実行策 363  天誅組の乱 371  東方防火兵隊 376
第十六章 法身界と色身界 385
瑞山墾拓 385  参予会議 394  蓼食う虫 399  勝静の老中辞任、
佐久間象山の暗殺 404  禁門の変 407
第十七章 長州征討または四境戦争 411
方谷留守部隊を指揮する 411   第一次長州征討と条約勅許 419
第二次長州征討 424
第十八章 用行舎蔵 438
方谷の挽回策 438  西郷とサトウ 443  長詩 「棄甲行」 451  我が身に三十棒 459
第十九章 大政奉還 463
私はついに仙人になれなかった 463  船中八策 475  朱墨の献言 484
第二十章 備中松山藩急変 493
鳥羽・伏見 493  熊田恰の切腹 509  諸官唯青色、 敢えて口を開く者なし 513
第二十一章 豹変 519
松山藩の再興運動 519  河井継之助の跪坐作礼 527
第二十二章 方谷易簀 537
母の魂を慰めん 537  温藉おんしや清遠なる老境 545   雲に出没する龍 553
茶園の緑芽萌え立つ頃 557  春服既に成り 563

主要参考文献 571
あとがき 575

著者プロフィール

栗谷川 虹  (クリヤガワ コウ)  (著/文

栗谷川 虹 (くりやがわ こう)昭和12年生まれ。著述業
〔著作〕 『宮沢賢治 見者(ヴォワイヤン)の文学』 (洋々社) (全国学校図書館協議会選定図書) (昭58)、 『木山捷平の生涯』 (筑摩書房)、『宮沢賢治 異界を見た人』 (角川文庫)、 『備中の二人』 (第四回岡山・吉備の国文学賞優秀賞) (平10)、『白墓の声 横井小楠暗殺事件の深層』 (新人物往来社) (平16)、 『茅原の瓜 小説関藤藤陰伝・青年時代』 (作品社) (第7回岡山・吉備の国 「内田百閒文学賞」 長編部門最優秀賞) (平16)、他多数