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経世済民を貫いた財政家・山田方谷その4(全10回)

Filed under: 論文・研究会 — admin @ 7:10 PM 2008年11月25日

11月1日に長崎で行われた戊辰戦争研究会長崎集結で山田方谷について発表されたおなさんから発表資料と解説をいただきました。是非マニアックスで紹介させてほしいと言ったところ、快くOKしていただきました。
ありがとうございます。

 維新後、薩摩の大久保利通も山田方谷に目をつけます。戊辰戦争の内乱で、明治新政府の財布は、空同然になります。
新政府の参議の中心人物、大久保利通は、方谷の財政手腕をみのがすはずはありません。大久保利通は、何度も方谷に、新政府の会計局の就任を要請しています。会計局とは、今の財務大臣にあたります。
しかし、方谷は、高齢を理由に断ります。実際には、高齢だけの理由だけではなく、藩主板倉勝静公を罪人として扱った新政府には仕える気にはならなかったのが真相のようです。以後、方谷は、閑谷(しずたに)学校の再建など、教育に専念し、歴史の表舞台からは去り、歴史の片隅に埋れてしまいます。

 方谷の財政改革の考え方を紹介しますと、方谷の偉さは経済問題を「銭勘定だけでは解決できない」と言うことを見抜いたことでしょう。財政改革を実現するためには「思想・哲学の領域まで踏み込まないと財政改革はできない」と言っています。
現代文に意訳して方谷の自問を言いますと、「利潤追求について、今日(こんにち)ほど熱心に徹底して追及している時代はない。それなのに我が国の困窮度合いは、歴史的にみて今ほどひどい状況はない。支出を減らし税金を重くして財政の状況を良くしようと努力を重ねてきたが悪化の一途をたどっている。
一体全体本当の原因は何なのだろう。」これは、現代の状況とまったく同じです。方谷は、経済の本旨の「経世済民」を貫きとおしました。そして、「義」を重んじないかぎり財政改革はできないと考えたのです。方谷、32歳のとき自分の考えを「理財論」「擬対策」にまとめました。今回は、理財論の有名な言葉を紹介します。

 理財論の中で、「義を明らかにして、利を計らず。利は義の和」と書いています。これは、私のすきな方谷の有名な言葉です。
利益を得ることを目的とせず「善をもって、人としてどう生きるか、民の幸福のために藩をどうすべきか」を目的にすべきだと言っています。「そうすれば、おのずと利益がついて来る」とも言っています。義とは、今の言い方をすれば、「何のために改革するのか、将来のビジョン」を指します。
なんども言いますが、ビジョンと言っても、「世中のため、人のためでなければ、やがて、破綻すること」を方谷は語っています。今、アメリカ発の金融不安が広がっていますが、これなど、自分だけ儲ければよいと言う考えが行き詰った証拠かもしれません。