両親の死により17才にして一家の大黒柱となってしまった方谷は、丸川松隠の元を去り家業の製油業で身を立てることにした。しかしどうしても学問の道を捨てきれない。そんな方谷を陰で支えてくれたのが新見藩藩士の娘「進」だった。

「私が安五郎さんをたすけてあげる。」

方谷17歳、進16歳のとき、二人は結婚した。
そして方谷は昼は鬼のようには働き、夜は更けるまで学問に取り組んだ。
若い二人の生活は貧しいながらも幸せなものだった。