蟄居謹慎がとけ、方谷は再び京都に遊学に出かけることとなった。遊学先の師は寺島白鹿である。
方谷はひとり柱にもたれて瞑想する癖があった。

「儒学の根源とは・・・」

国学である朱子学に疑問を抱く日々を過ごしていた。
そして方谷は「伝習録」という一冊の本と出会う。

方谷は密かに洛谷に閑居しむさぼり読んだ。「心即理」「知行合一」「致良知」という思想との出会いはそれまで忘れかけていた9歳の時の思想「治国平天下」を思い出させた。
これだ!
それまで頭のどこかにかかっていた薄霧がはれた気がした。